プロスペクト理論と闘う矛と盾

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    プロスペクト理論については、様々なサイトで語られているが、要するに利益は確定したい、損失は認めたくない、という極めて人間的な心理のことだ。これはよくトレードでピックアップされることだけれど、人間の根本的な心理である限り、あらゆる場面に表出する。

    ベットしていても、勝ち続けていると怖くなってくることがある。自分の資金が少しつ増えてきているのにベットへの積極性が失われてくる。利益を失いたくないのだ。そして、真面目にやればやるほどその思いは強くなる傾向がある。そのために自分のルール作りが必要になってくる。1回の最大予想損失を資金の3〜5%と設定して、確立されたベット方法で淡々とベットし続けていく。これしか人間には出来ない。

    試合経過を見ながらベットしていると、「ああ、もっと取れたのに」と思うことも多々あるが、それが自分のルール通りの行動の結果なら何も悔やむことはない。ライブベットはベットする側に有利だけれど、心が揺さぶられるという側面も併せ持っている。自分が作り上げたフォームを信じて貫く、これが大事なことだと思う。

    時には自分の条件とする試合になかなか巡り会わないことがある。しかし、待つしかない。ベットするあなたはバッターである。バッターはボール球を打ちにいっては駄目なのだ。1度ボール球を打ちに行くと、フォームが崩れ、心も欲に走るようになる。これがスランプのきっかけになる。王選手は決してボール球を振らなかった。そして、王選手が振らなかった球はアンパイアがボールとコールすることが多くなった。選手たちは、これを「王ボール」と言った。

    しかし、稀にプロスペクト理論を乗り越えている人を見る。利益を手にしたときに一層積極的に攻める。長嶋選手はこのタイプだろう。ボール球でも打ちにいったりする。時には失敗もするけれど、失った損失を決して大きく見ない。すぐに忘れている。こんな長嶋選手に昭和の人々は強烈に惹かれたのだ。


     
    テニスを見ていても選手にプロスペクト理論を感じる。手に汗握るホールドゲームが続いて、5-5から相手のサービスゲームをブレイクした選手は往々にしてこの「利益」を守ろうとする。そこで安全なプレーに比重がかかり、積極的なプレーが出来なくなるが故に、相手にブレイクを許してしまって6-6のタイブレイクに持ち込まれる。これがスポーツにおいて毒の花を咲かせるプロスペクト理論だ。こうした光景は嫌というほど見られる。ブレイクの後にブレイク、ホールドの後にホールド、これが人間のするゲームなのだ。

    プロスペクト理論を凌駕できるのは限られた人だ。だから、自分のフォームを作って、来た玉をただ振り抜いていく。これしかわたしには出来ない。自分のフォームとはベットの方法であり、1回の負けを受け入れる心である。これは矛と盾だ。戦場に赴く際に矛と盾を持たずして如何にして闘うというのだ。



     

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